僕にも宝物と呼べるものがいくつかある。
20才そこそこの頃に見たアカルイミライという映画の主題歌を歌っていたあるバンドに出逢った。
未来という歌を歌っていたそのバンドは、誰かから噂で聞いていた訳でも無く、映画のエンディングで流れるその曲を聞いて初めて存在を知った。その時の僕の心に自然と流れてきた。
そして、野音でそのバンドがワンマンやっているDVDを見つけて買った。イキルサイノウというアルバムのワンマン。イキルサイノウというアルバムは一曲目から凄くて、おどろおどろしくて一瞬意味が分からなかった、でも衝撃だった。こんな曲を作るバンドを知らなかった。アルバムが少し進んだあたりで、花びら、という曲を聞いた。それまでおどろおどろしい曲の連続から、一気に春の晴れた日のホームに見える青空みたいな歌だった。感動した。そしてまたおどろおどろしい曲が続き、ジョーカーという曲に辿り着く。その曲のカッコ良さにも衝撃をうけて、その後にラスト曲、未来が収録されていた。闇のトンネルを這いつくばったり踊ったり叫んだりしながら進んだ先の、瑞々しい光を歌ったそのアルバムが最高だった。自分がこれからやりたい事が全部詰まってるみたいだった。
イキルサイノウの曲達を中心に収録された、爆音夢花火と題されたワンマンのDVDが僕の宝物のひとつです。
もしもこのバンドが同世代にいたら音楽やらなかったかもしれないくらい。
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