たったひとりということを意識する
再認識する
世界の全てが敵に思えた時
僕は無敵になれた
白塗りで紫のコートを着なくたって
怖いものはない
少しだけ寂しそうに笑う
暖かい家があろうと
友達がそばに居ようと
愛する人に愛されていようと
僕は誰のものでもないということを意識する
再認識する
世界の全てが闇だと思えた時
僕は光になれた
寡黙な男は泣いていた
忘れ去られた路地裏で
夏の夢を見ていた
寡黙な男は分かっていた
だから寡黙な男は笑っていた
誰かが話す幸せに
自由はないと知っていた
寡黙な男は分かっていた
だから寡黙な男は黙っていた
今頷いてしまう事が人を殺すよりも
罪が重い事を知っていた
世界の全てがくだらなくなった朝
僕は僕の道を歩き始めた
寡黙な男は泣いていた
忘れ去られた路地裏で
夏の夢を見ていた
佐々木泰雅
フロムTokyo
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