スキップしてメイン コンテンツに移動

10.30

私の窓。
10.30の東京の日の話。

雨が少し降り、風がめっちゃ強い日。
いつぶりだろうか、久しぶりのビーハプに出演させてもらう為に渋谷LUSHへ向かう。
そうか、10月の末は渋谷はハロウィンの真っ只中か、と、ゾンビ達と警察官を横目に慣れた足取りで宮益坂を登ってキンコーズの前で左折のいつもの道。
着くと大野翔平という男が歌い始めるところで、一瞬挨拶した時の感じが良い意味で引っかかり、ライブを全部見た。最後にやっていた、あした、という歌が凄く良くてグッと来た。それを翔平に伝えるととっても喜んでいて。そこから翔平が鹿児島から上京して来た事、その日暮らしの清大と友達な事、札幌にも良くツアーで行っていて、ローグで長津さんにジンギスカン振舞ってもらった事や、最近モトヨシ君と知り合った事や、、出るわ出るわで話しが尽きなくて30分くらい。セットリスト変えようかなと思うような出逢いだった。

その後、共演を心待ちにしていた元ひらくドアのタカユキカトーさんのライブを見た。何度も何度も聞いた、ミニアルバム、という歌を二曲目にやってくれて本当に嬉しかった。セットリスト全部いい曲だった。

22:40過ぎ頃。
自分の出番が来た。8月のライブ以来に使う登場SEに背中を押してもらい歌い出す。

1.マイフレンズアンセム
2.under
3.July
4.アンドロメダ
5.レインマン

今年の2月8日に当時最終少女ひかさのボーカルだった但野正和とのツーマンを下北沢SHELTERでやってから、オレの何か大事なモノが一つ終わってしまって、それから自分はどんな風にライブをすれば良いか、何を指標にして進めばいいのかわからなくなっていました。ですが、今日のライブでその突破口が少しだけ、ほんの少しだけ開けたような気がします。それは結局、自分を育て作ってくれた先輩方の歌の中に光があったんだと思います。LUSHのステージで自分が誰よりも自分の詩、信じてあげれました。それは本当に嬉しい事でした。

帰りはビーハプの水口さんとタカユキさんと一緒に渋谷駅に向かう為、宮益坂を下りました。慣れた足取りだと思ってはいたのですが、やっぱり、あぁ、東京だなと感じる自分がいて、その混沌を真っ直ぐに突き抜けるような詩がその日の自分のセットリストの最後の曲で良かったと感じました。

自分の詩を歌うという事。
誰かと似ている部分はあるモノの、やはりやらなきゃいけないのは自分の詩を歌うという事。そして自分らしくあるという事。そしてそれを信じてあげる事。
もう後戻り出来ない道をだいぶ前から歩み始めて、そのスタートや道すがら出逢った先輩や友達の歌を灯台にして、それだけを信じてなんとかここまで生きてきたんだ。
自分の詩を歌うという事。歌い出した声、ギターのストローク、髪の動き、リズムの取り方、メロディ、言葉、それを放つ先を見据える目。自分の詩を歌うという事を笑
ってもらったり、楽しんでもらったりしたい。それ以外の方法やなんかで場を誤魔化してキッズを騙すような事はオレには出来ないし、そんな事をするくらいなら死んだ方がマシだ、とオレは勝手に先輩方の歌から教わった。

もしもこの道が間違っているのだとしたら、死ぬ寸前で自分に影響与えた歌達の事を恨みながら、その音源を棺桶に全部ぶち込んでオレごと燃やしてください。


コメント

このブログの人気の投稿

8.26"生きる事の意味なんて誰も聞いちゃいないぜ。"

    この気持ちをなるべく早めにここに残しておく。 今日のライブで6月から続いた毎月末のリンラバのライブが一旦一区切りした。 8月末の夜は、汗が滝のように溢れて、目眩がしそうなくらい輝いていた、ように思う。 新しい曲を書くのなんて当たり前過ぎて、偉そうに新曲です、なんて言う必要無いんだけど、頑張って歌詞を書いたから、少しくらいいいだろう、と思ったりしながら本編最後の曲を歌っていた。 声は枯れるし、髪の毛はびしょびしょで、Tシャツはへばりついて、もうちょっとクールにカッコ付けて熱くならずにやれないもんかと、今まで何度も思ったわ。僕は熱い人が苦手だけど、どう考えても、いつも熱くなって歌ってしまう。 きっと、真っ直ぐなんて綺麗なもんじゃないし、何だかうまく言えない居心地の悪い気持ちが、時折目の前を横切るけど、それにさえ素直になって、もっと自由に、でも優しい詩が歌えたらいいのに。 ただ、ライブをやるだけで、全てが満たされるような、そんな時間が出来る限り、ライブ中に長く感じられたらいいな、とライブしながら思っていた。 もっと上手く歌えたら、もっと上手くギターが弾けたら、もっと上手くリズムが取れたら、もっと自由になれるのかな。 分からんけど、でも僕は、これから先、全く別人になるくらいに変わっていかないと、変わらずにいれないんじゃないかな。 それは、今夜のライブが今までで一番良かったと、4人が思えたからだ。 あと、少しだけ、また東京で1人で歌いたいなと思ったりもした。久しぶりだ。 元気になっているのかもしれない。 いや、、ずっと元気なはずなんだけど。 とにかく、もっともっと新しい曲を書いて、どんどん良くなっていきたい。 今日の新曲の歌詞を載せて終わる。 8.26、札幌LOG、リンダリンダラバーソール ありがとう。 "未来"  地球で遊んでた頃の記憶 子供のふりした私利私欲 止まった時計の針を指で回してた ずっと先の過去からずっと この国道を南へ向かう 僕たちはそれがなんなのか 分かっているはずなのに 素直になれずに子供のふりをしていたんだ "誰かの為に自分らしくいる事" それは正しいから 「そのままでいてね」って、 世界は言う でも自由だよ、未来。 命かけてく 生きてるうちに 間違えた事 間違いじゃない 信じるモノが無いなら神を恐れ

7.4"あの直線的な透明感を求めて。"

  書かずに三ヶ月以上も経ってしまった 今年の3月下旬、 内藤重人with???でのグレフルでのライブ以降の話になる。 あれから少しだけ経って、シゲさんと一緒に作った"Re:tters"が配信された。 シゲさんのトラックに僕がメロディと詩を書いた。一度書いたものを全部消して、また一から書き直したんだけど、シゲさんが喜んでくれていたのが一番嬉しかったし、頑張って書いた甲斐があった。沢山の人にこの曲が届け!!って感じとはまた違うんだけど、この瞬間にしか書けない温度が詰まってますので気が向いたら触れて欲しいです。 https://open.spotify.com/album/1eaJrBFGdIQGkcoDN8zQHv?si=6v5CUSXQRP2-DqcFvUY3tg 季節も移り変わって、春になっていた。 しばらく書いてなかったから少しずつ思い出しながら書いていく。 4月に入ると、7日と10日に両日ともに下北でライブがあった。佐々木泰雅ソロってやつ。7日はロクヨルのいずみさん、10日はDY CUBEのみえださんに呼んでもらった。どちらのライブも、とても良い詩が歌えた自信があった。だけど、それから佐々木泰雅ソロのライブは今日までやっていない。またいつか出来る日が来るだろうか。それは明日かもしれないし、10年後かもしれない。うまく説明出来ない心の重々しさが晴れた暁にはやりたい。 5月に入り、ゴールデンウィークのほとんどを札幌で過ごしていた。2日から7日まで。 リンラバの練習がメインではあったが、中高の友達とゆっちの家でバーベキューして、夜に海を見に行ったのがハイライトだろう。海はとっても寒かったけど、軽やかな風が吹いて心が弾んでいた。こんな気持ちでバンドや音楽を死ぬまでやっていたい。 5月の下旬になり、シゲさんのPaleというアルバムのツアーファイナルにfeaturingゲストとして佐々木泰雅で出させてもらった。 素直に大切な日に呼んでもらえるのが嬉しかったし、佐々木泰雅としてやれる事を精一杯やろうと思った。ちょうど一年前の3月に、同じくラママで、シゲさんのAUMADOKIのツアーファイナルにベースとギターで参加してから一年と少し経っていた。 あの日は、咳止めを1日に飲んで良い限界まで飲み、喘息の薬も使ってステージに立っていた。 なんて事を当日思い出さな

12.3"死ぬまで歌う事は出来ない"

  2023年は丁寧に生きることを心がけた年だった 喉にしても、体調にしても、いつも今まで以上に気を遣って生きた そうじゃないと、絶対に辿り着けない自分の理想があったし、もう2度とあんな敗北的な気持ちにはなりたくないと強く思っていた 1人で歌う事を止めて、ほとんどバンドでの時間に費やした ライブ本数で言うと僅かだが、365日のほとんどがバンドの事でいっぱいだったと思う それくらい一本一本懸けていた バンドは今はリンラバだけしかやってないので、イコール、リンラバの事ばかり考えていた事になる これについて客観的にも自分を冷静に見ていた だからこそ、しっかり曲も書いて、ちゃんと歌いきって次に進んで行かなければいけない そんな時に体が耐えられなければ話にならない 昨日はリンラバの6年ぶりのワンマン、 15曲のセットリストを駆け抜けられるように最善を尽くした サトシを含めた5人編成の新曲"OverDrive"は僕のソングライティングのまだまだ一部だと思ってもらいたいと(ポジティブな意味で)歌いながら考えていた まだまだ色んな世界を書ける事を伝えていきたいし、見せてない曲達なら沢山あるんだ そして、曲なら死ぬまで書けるかもしれないが、それよりずっと前に詩は歌えなくなるんだろう 詩が歌えなくなっても僕は曲を書き続けるのかは分からないが、今この瞬間を一番若く生き続けられるように、これからまだまだ素晴らしい詩を歌えるように、もっともっとすごいライブが出来るように、また今この瞬間から頑張って鍛え直すつもりだ 佐々木泰雅