なんだかんだアルバムを作ろうと決めたのは2016年が夏になりかけの頃だったと思う。7.29にThreeQuestionsの少年の叫びに出る少し前くらい。あなたは花になって、と、under、という新しい曲があり、そこを中心に構成して行きました。ではでは、長くなりそうですが、1曲ずつ書いて行きますのでお付き合いよろしくお願いいたします。
はじまりはじまり~
1.MrTokyoUnderGround
自宅のアパートのすぐ横にゴルフの打ちっ放しがある。そこを右に見て自宅に帰る時に見上げた斜め上正面には、新宿の高層ビルが見える。それが夕方から夜にかけて赤い点滅が光っていて、上京したての頃はそれを睨むように家路についていた。右手のミュートを刻みながらの詩がまぁまぁむずくて、ソロで初めライブでやってからたくさんはやっていない。その後フロムTokyoでもやるようになる。きっとこの曲はバンドの曲なのかもなと思った。ただ作った時にバンドが鳴る事を一切イメージしていない。ちなみにここだけの話し、、冒頭の「奇しくも」という日本語の使い方について、オレは大きな誤解をしていた。。調べた所良く間違えられてるらしいが、、本来は「不思議なことに」「偶然にも」という意味。オレは完全に「悔しくも」や「惜しくも」という意味で冒頭で歌っている。ただ響きが好きなので敢えて訂正はしない、、笑。
2.under
歌詞で「under world響く渋谷」という箇所があるが、これはサマソニの宣伝で流れていたunder worldの音ではなく、自身のイヤホンから流れた音の方である。
Barbara Barbara we face a shining futureという新しいアルバムが今年発売された。3月くらいかな。アルバムタイトルはメンバーの父が、重い病により息を引き取る直前に、父のいない将来に不安がっていた母であるバーバラに対して言った言葉から引用したもの、というようなコメントが載っていて、中身も聞かずに購入。見事下半期のベストヘビロテアルバムになりました。ちなみに2016年一番聞いた曲はぶっちぎりでBallsのメルトサマー。うん。
、、話を戻します。underは結局under worldからの何か感化された思いで書いた曲では全然なくて。渋谷のタワレコに夜に良く行く機会があって、、たくさんの音楽を試聴機で聞いたりして、一体このCD達はこの先どこへ行くのだろう。音楽の形は触れないものへと変貌し、一体どんな風に自分に響くのだろう。そして、どうしてやっぱりCDが無くならないで欲しいのだろうと、深く考えていた事があります、今でも考えてますが。いずれ形を失くすであろうモノが触れるくらい強く温かく優しい精神や想いだったらなと、そんな願いが込もったりも実はしています。舞台は渋谷や新宿の底辺。自身が大好きな曲です。ちなみに仮タイトルは「under word」でした。
3.DAYS
「フロムTokyo2015」というイベントを2015.6.26に下北沢風知空知でやった際に、新曲として歌った詩。メロディや曲の芯みたいなもんは、遡ると上京資金稼ぎの深夜アルバイトの頃に培っていた。夜中3時にバイトを終えて、バイト先の屋上へスロープを歩いて登る。その道はいつも真っ暗闇で凍りついていて、その時に良く頭の中で流れていたメロディがDAYSの原型。Bメロの歌詞もその頃に大体は出来ていたけど、中々曲全体としてまとまらずに、ライブで歌うまでに時間がかかった詩。ちなみにまだどこか完成していなく、じりじりと足踏みしながら踏ん張っている様が歌詞と重なって、いつも良い意味で苦しい現状を実感させてくれる。8ビートでもバラードくらいゆっくりでも似合う曲。
4.わたしのこと
初めて出演しなかった今年のJAM FES。その開催寸前に作っていた曲。当初はタイトルがなかった。ずっと詩にしたい心の奥にある一番基盤になっていた想いがやっとメロディと一つになった感じ。タイトル通りオレそのものな一曲だと思います。大人になった今と幼い頃の記憶も交ざっていて、Aメロのメロディは父さんと初めてカラオケ行って、玉置浩二のメロディを一緒に歌った時の記憶が作り出した音。Bメロは祈り、サビの歌詞はもう過ぎていってしまったかつての僕を支えてくれたかけがえのない命について。この曲をsound cloudにあげて、すぐにラヂカセのヒデちゃんからメールが来たっけ。
5.アーケードソング
2012.12.14にリンダリンダラバーソールを解散してすぐに僕はソロで活動を始めた。同年の大晦日に狸小路で路上ライブをした。その時に3人の女の子が2時間も極寒の中、毛布に包まりながらずっと聞いてくれた。確か一曲目はチャットモンチーの恋愛スピリッツ。それから毎週月曜日に上京するまで一度も欠かさず路上をやった。その最終日。僕は5曲入りの音源を50枚作って路上ライブをしたら全部無くなっても足りないくらいたくさん人が駆けつけてくれた。ひかさのギターのシュンキも間に合わなくても駆けつけてくれたり、あいつが遠くで見てくれてたり、ホントたくさんいたな。それが2013.4.29でその翌日にオレはある男から呼び出されて再度狸小路二丁目へ向かった。そいつは12月革命と、もう一曲新曲を歌ってくれて、オレはその曲を札幌在住時に聞く最後の音楽にした。飛行機が東京について聞いた詩はmr.childrenの名もなき詩。この曲が出来たのは確か上京した年の11月くらいかな。iPhoneにはゴミ箱っていうPCの機能があり、消えたと思っていたあいつやあいつからのエールがゴミ箱の底にあったのを見つけたとこから始まった詩。
6.July
フロムTokyoで半年間ギターを弾いてくれたヨッシーは半年間僕と同居していた。2014年の夏の頃だ。人生初のライブハウスでのワンマンを開催したあたりの時期かな。ヨッシーには地元にいる頃からギターを教えてもらって来た。あいつはホントに良いギタリストだと僕は今でも思っている。サラバーズの夏の夜?って曲だっけな。。すごくいい詩があって、それを聞いてすぐにギターを弾いてメロディを作った。ある日作りかけのそのメロディを家で弾いてると、ふとヨッシーが、次の新曲それでいいんちゃう?と言ってくれたのがきっかけ。初めてバンドで合わせた時はとてもゆっくりなバラードだったが自然と熱を帯びたアップテンポな曲になり、最終的にまたゆっくりになった曲。僕の曲の中では珍しく歌詞に自我を出来る限り込めないよう作った曲。なので自然と湧き上がる気持ちが曲を彩ってくれるので、ずっと歌える詩だなーと感じてます。初めてスタジオで合わせた日が1.9で個人的に想いがたくさん詰まった曲。ちなみにJulyとは七月の意味。
7.あなたは花になって
この曲の歴史は実は古く、上京前のソロ活動に遡ります。サビの頭のメロディはリンラバをやっている頃から既にあり、しっかり完成させたのはリンラバを解散してから。同タイトルで解散翌年の1月に、まりんちゃんという女の子の企画で披露。ただその時はAメロの歌詞もメロディも全体的な雰囲気も全然違う曲。でもサビのあなたは花になってわたしの血に咲いた 花びらみたいになって綺麗に散ってしまっても のメロディラインはその頃と一緒。いつかまた必ず生まれ変わって良い曲になると信じていて、やっと今書ける歌詞と出逢って一つになってくれた曲。この曲を聞いて欲しくてアルバムを作りたいと思ったくらいです。ボロボロになった友人へ、その勇気を讃えて花を渡せるような、砕け散った情熱と輝きに敬意を払えるような、そんな人間でありたいという思いが込もった詩。
8.マイフレンズアンセム
アルバムのレコーディングが始まるか始まらないかの時期に一人で良くスタジオに入っていた。その時に何の気なしに歌ったメロディラインがきっかけで生まれた曲。歌詞はなんだかんだレコーディングする前日、いや当日の早朝に完成。録り終えた音をエンジニアの平崎さんと聞いている時、あまりにも歌詞が自分に響き過ぎて泣くのを我慢していた。僕としては珍しく途中転調がある曲。メロディはあくまでPOPソングなのですが、歌詞には佐々木泰雅らしさを詰めれるだけ詰めた命の詩。ライブでやっている一番新しい曲であり、今一番好きな詩。それはとても幸せな事だなと感じてます。ラストの 眼下に広がった希望の海 という歌詞から、そのまま頭のMrTokyoUnderGroundを繋いで聞くと、この作品がアルバムだという事がわかるのではないかと思います。結局歌いたい事は「生きる」事と「死ぬ」事だけだなと思いました。
、、、長くなりましたが、以上です。
どうか優しく響くかけがえのない音楽の一つになれますように。
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