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僕はここで待っているから。


声が枯れていて上手く歌えない日が少し続いていた。それでも誰かがこの声をどこかで待ってくれていると信じて、僕は精一杯歌わなくてはと思いながら日々を過ごしていた。


8.31
朝10時くらいに起きて新宿の楽器屋へ向かった。楽器屋って朝11時には開いてるもんだと思っていたら、11時過ぎても全然開かなくて、仕方ないから定期だけ更新してまた家に帰り、笹塚のスタジオへ向かった。確認したい事があり、少しで出ようと思ったら2時間ちゃんと歌ってしまった。
家に帰って今日発売する音源やギターを担いで家を出る寸前、外から何か爆音が聞こえて、何かと思ったら雷だった。すぐにゲリラ豪雨のように大雨が降りだして、家から出れなくなってしまった。5分くらい経ち、何事も無かったかのように晴れ間が覗き、今夜ギターを弾いてくれる吉田直弘(ヨッシー)が待つ最寄駅へ向かった。そして一緒に西永福JAMへ向かう為、井の頭線に乗った。車窓の外はすっかり晴れていて、さっきまでの雷が嘘みたいだった。
会場につき諸々準備をして、リハを終え、今夜のツーマンの相手、ラヂカセのヒデちゃんと話す。誘ってからもう半年が過ぎた。8月も最後。

開場と同時に自選した会場BGMが流れた。

1.君がいた夏-mr.children
2.ロストマン-BUMP OF CHICKEN
3.ジムノペディック-藍坊主
4.Tomorrow never knows-mr.children
5.未成年-THEラブ人間
6.ハートビート-GOING UNDERGROUND/歌:Bank Band
7.グッバイ・ボーイ-カラーボトル
8.二十九、三十-クリープハイプ
9.国語-ハンバートハンバート
10.赤黄色の金木犀-フジファブリック
11.こわい話-未完成VS新世界
12.フォークは僕に優しく語りかけてくる友達-森山直太朗
13.未来-THE BACK HORN

生きてきた中で何度も聞いてきた曲達を選曲しました。楽しんでもらえてたら嬉しいです。

ラヂカセのライブを袖から見る。初めて見た新宿JAMのステージで見たラヂカセ、いろいろ紆余曲折ありながら、でも歌だけは変わらず瑞々しさを放ち、僕に突き刺さってきた。特に「HOME AND HOME」の”信じた道を行け”という歌詞、ヒデちゃんが自分に向かって歌っているようで好きだ。

僕の出番が来た。余すことなく全て歌ってしまおうと決めていた。

ソロ
1.ロマンズ君からフレンズ君へ

3人フロムTokyo
2.DAYS
3.12月革命
4.夢で逢えるなら
5.WE ARE THE ROMAN`S

4人フロムTokyo
6.アーケードソング
7.ドレミの歌
8.July

ソロ
9.ミュージシャンになりたい(ザ・ラヂオカセッツカバー)
10.1986

アンコール
ソロ
1.レインマン

最後にお礼をしたら顔を上げられなくなった。頭を下げ続けていたらEND SEが流れた。
それはそれは優しすぎて、僕は音楽が本当に大好きだ。

1.緑の街-小田和正
2.優しさに包まれたなら-荒井由美
3.悲しい気持ち(JUST MAN IN LOVE)-桑田佳祐
4.Make You Feel My Love-Bob Dylan/歌:Adele
5.LAST SCENE-スーパーカー
6.Bridge Over Troubled Water-Simon&Garfunkel
7.Forever-mr.chidren
8.No Surpraises-Radiohead
9.Keep Tryin`-宇多田ヒカル
10.FRIENDS(ENDLESS SUMMER)-GOING STEADY


何も分からなくなるくらい気持ちはぐちゃぐちゃでどうしようもなくなりうずくまって立てなくなった。これは僕の音楽人生そのものじゃないかと思った。小田さんの緑の街がずっと聞こえてて、僕はステージ袖で、ステージにいる時よりも、僕はここにいるよ、って強く心で叫んでいた。誰にも知られないという事は、こんな気持ちなんだと、路上に転がる石ころのような気持だった。
どんな風に歌いたいのか、どんな風に生きて行きたいのか、本当は譲れないものをもう一度思い出した。どんなに苦しくても、どんなに優しい気持ちになっても、それを誰かに見せてしまったり、渡してしまったり、自分で自分を馬鹿にしてしまったら、誰が僕の詩に生活の一部を捧げてくれるんだろう。頑固に貫く自分の美学を守って行くことこそが僕の使命なんだと、やっとはっきり気付いた。

少しして、
ラヂカセのヒデちゃんとヨッシーが声をかけてくれて、やっとそこから立ち上がる事が出来た。気付いたらSEは止まっていて、フロアには誰も居なくなっていた。

Julyという曲を発売した。ラヂカセとのツーマンを発表した日からインスタグラムhttps://www.instagram.com/primalanthem/?hl=jaにアップしてきた写真がジャケットになっています。発売したことでインスタグラムの画像は全て削除しました。購入してくれた皆さん本当にありがとう。

そして、、
次回の自主企画の発表をしました!!こちら↓

10.28
西永福JAM
佐々木泰雅(フロムTokyo)単独公演
”凍りついた暗闇の坂道を上るワンマン”
OPEN18:00
START18:30
ADV¥2400
DAY\2900
+1Drink\600

やります。
僕への予約、JAM店頭、手売りチケットでの購入可能です。
近いうちにプレイガイドも発売します。

2018年、四季に合わせたツーマン企画で進めて来たのですが、今回単独でやります。
それにも少し事情があるのですが、おそらく当日くらいには言えるかと思います。とにかくやるからには佐々木泰雅の出来る全てでやりますので、ぜひご来場お待ちしてます。
僕の美学を余すことなく表現する所存です。


そして、10.21に吉祥寺WARPにて開催されるラヂカセ企画にフロムTokyoとして出演します。長い付き合いでツーマンもやった直後ですが、僕はラヂカセの企画に出演するの初めてなんです。本当にうれしいです。たくさん方に僕が鳴らす音聞いて欲しいです。よろしくお願いします。

ホームページも「ALIVE」のコーナー更新しました。
覗きに来てください。
https://t.co/0H7K7EqFTR



声が枯れていて上手く歌えない日が少し続いていた。それでも誰かがこの声をどこかで待ってくれていると信じて、僕は精一杯歌わなくてはと思いながら日々をこれからも過ごして行こうと思った。ステージで”1986”という詩を歌っているとき、確かに見えた、そして感じた事がある。それは僕にとって宝物であると同時に、重い十字架のようなモノだった。それでもそれを背負ってこれからも走って行こうと決めた。いつか夢に見たあのステージまで、走って行こうと決めた。








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